当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙(PDF))。
なお、命令書は、被申立人には令和8年2月9日に交付しましたが、申立人は所在不明により交付できなかったため、令和8年3月3日付けの東京都公報で公示を行いました。
公示後、申立人が命令書を受領しなかったため、公示をした日の翌日から起算して2週間を経過した日(令和8年3月17日の終了)をもって交付があったものとみなされました。
1 当事者
申 立 人 日本橋LC教員組合(東京都新宿区)
被申立人 ベルリッツ・ジャパン株式会社(東京都新宿区)
2 争 点
⑴ 令和5年5月9日以降、組合と会社との間で団体交渉が開かれていないことは、団体交渉拒否及び組合の運営に対する支配介入に当たるか否か(争点1)。
⑵ 6年5月26日、会社がX1に対して4日間の出勤停止の懲戒処分(本件懲戒処分)を通知したことは、組合員であること又は組合活動を行ったことを理由とする不利益な取扱いに当たるか否か(争点2)。
⑶ 5年2月28日、会社の人事部長が、X1に対し、正当性が認められないような態様等で争議行為が行われた場合には、懲戒処分を行う可能性がある旨を記載した書面を送付したことは、組合員であること又は組合活動を行ったことを理由とする不利益な取扱いに当たるか否か(争点3)。
⑷ 5年4月から6月頃、会社が、X1を異動させたことは、組合員であること又は組合活動を行ったことを理由とする不利益な取扱いに当たるか否か(争点4)。
⑸ 6年2月3日及び同月10日、会社の従業員が、X1のレッスンに同席したことは、組合の運営に対する支配介入に当たるか否か(争点5)。
⑹ 6年4月から5月頃、会社が、会社のランゲージセンター(LC)に届いた組合宛ての書面(本件郵便物)を組合に取り次がなかったことは、組合の運営に対する支配介入に当たるか否か(争点6)。
3 命令の概要 <却下・棄却>
⑴ 争点1について
会社は、組合からの団体交渉の申入れ等の連絡に対して応ずる姿勢を明確に示しており、実際に、5年5月9日の後も、2度にわたり、組合との間で団体交渉の具体的な開催日時についての合意に至っている一方で、組合が、会社の求める所要の事務処理に合理的な理由もなく応じなかった結果、団体交渉が開催されなかったのであるから、団体交渉が開催に至らなかった原因は、専ら組合にあるといわざるを得ない。
したがって、5年5月9日以降、組合との団体交渉が開かれていないことは、正当な理由のない団体交渉拒否及び組合の運営に対する支配介入には当たらない。
⑵ 争点2について
会社が行った本件懲戒処分は、会社の就業規則に基づく従業員の規律違反行為に対する制裁であったことは疑いようがなく、X1がストライキその他の組合活動を行ったことなどを理由とするものということはできないため、組合員であること又は組合活動を行ったことを理由とする不利益な取扱いには当たらない。
⑶ 争点3及び4について
争点3及び4については、いずれも、本件申立てから1年以上前の行為に係る申立てであるといえる。したがって、争点3及び4に係る申立てについては、申立期間を徒過した不適法なものとして、却下せざるを得ない。
⑷ 争点5について
6年2月3日に会社の従業員がX1のレッスンに同席した事実を認めることはできず、同月10日の会社の従業員らの行為は、自身の職務責任を全うしようとしたものにすぎず、組合に対する何らかの干渉や、弱体化を図るものであったということはできないため、組合の運営に対する支配介入には当たらない。
⑸ 争点6について
本件郵便物に対する会社の対応が、組合の運営に干渉したり、組合の弱体化を図るものであったということはできず、組合の運営に対する支配介入には当たらない。
<参考> 命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。
・中央労働委員会に再審査申立て(申立人及び被申立人15日以内)
・東京地方裁判所に取消訴訟を提起(被申立人30日以内、申立人6か月以内)
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問合せ先 労働委員会事務局審査調整課 電話 03-5320-6990 |