令和元年7月10日
東京都労働委員会事務局
Y事件命令書交付について
当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。
1 当事者
申立人 X1(組合)
X2(組合)
被申立人 Y1(株式会社)
2 争 点
組合らが平成29年4月10日付けで申し入れた団体交渉に会社が応じなかったことが、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか否か。
3 命令の概要 <棄却>
会社は、申立外Y2の行った解雇について、吸収合併により労働組合法上の使用者の地位を引き継いでいる。合併前のY2は組合と5回の団体交渉を実施した上で交渉を打ち切って組合員を解雇したが、上記の団体交渉では、Y2の交渉態度が不誠実であったとはいえず、交渉が尽くされて行き詰まり状態であったというべきである。
そして、平成29年4月10日付けで、組合が会社に申し入れた団体交渉事項は、上記の5回の団体交渉における交渉事項と実質的に同じである。
よって、会社が、上記交渉事項について合意できる可能性がないとして、組合の団体交渉申入れに応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるとはいえない。
<参考>
〇 命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。
・中央労働委員会に再審査申立て(命令交付日から申立人及び被申立人とも15日以内)
・東京地方裁判所に取消訴訟を提起(命令交付日から被申立人30日以内、申立人6か月以内)
問合せ先 労働委員会事務局審査調整課 電話 03−5320−6998 |